昨日のつづき。
ゆるんだボルトを締め直すというひと手間。
このひと手間が数十年後に造りの差となって現れるのではないかと私は思っているというお話でした。
(締め直したボルトもいずれゆるんでしまうのは承知の上です)
その理由は40年前に親方が建ったお宅のお施主さんに”丁寧に造ってくれたから40年経ってもなんともないよ”と言われ、
その息子さんのお宅は10年前に建ったのですが”10年しか経っていないから悪くなったのは畳とウッドデッキくらい”とも言われました。
大工にとってうれしい言葉ですし自慢にもなるひとことです。
新築時はどんな家でも新しいですから誰でも喜んでくれるでしょうし、大工や建築会社をほめてくれるでしょう。
しかし10年、20年後にまたほめてもらえることはとてもむずかしいことです。
ましてや40年後だなんてほとんどあり得ないことです。
10年後、20年後にほめられる理由はなんだ?って思いましたよ。
丁寧に造るってなんだ?って。
ゆるんだボルトを締め直すとか、釘をしっかりと打ち付けてあるか確認するとかそんなちょっとしたひと手間や確認作業の積み重ねの差が出るのではないかと・・・
結局のところ理由はよくわかりませんが、私は”そういうことが大事だ”と親方に教えられたということですね。